Date:2013/07/04
Application:Poser7J Adobe PhotoshopCS2 AdobeIllustratorCS2
Credit
Figure: Michael 4(DAZ)
Hair: WetHairMale , Lyon Hair and Ruff (DAZ)
Clothing: M4RealJeans , M4_Rock_Style (RMP)
Props: Karth_M4V4_BraceletZZLeathe (RMP) , City Ruins Building 01 (DAZ)
特撮ドラマ「仮面ライダークウガ」の放映が終わって13年が経った。
世に「愛されるドラマ」は数多い。しかし平成ライダーの一番はじめ、
「これまでのライダー像をぶち壊す」的なコンセプトで作られたあの番組は、視聴者だけでなく、製作陣、出演者にとっても非常に「特別な」ドラマだったと思う。
放映終了後、映画という形での続編が熱望されたものの、いくつかの事情によって、映画化は果たせず、
それでも「クウガの続きが知りたい」という視聴者たちは、いつか五代にまた会える、いつかはきっと、という気持ちをひたすら持ち続けてきたものだ。
時に「もう続編は無理かもしれない」と失望し、それでもと持ち直し、
「ディケイド」にクウガが出るときいては「もう五代に闘わせたくない」と苦しみ(でも観たいという欲望もあり)
ディケイド版が別人だったと知ってほっとしたり(笑)
そして、次第に「どちらでもいい(五代が幸せなら)」と諦観していたように思う。
ところが13年という年月が経って、とうとう小説という形で「続き」が世に出されたのである。
それも執筆はメインライターだった荒川稔久氏。まさに公式による「クウガのその後」が突然実現したのだ。
待ち続けたファンの喜ぶまいことか。
そして、この小説はそんなファンの期待を一切裏切らない。
ページを開けば、まさにあの世界のあの人物たちが(現実と同じ)13年間を経てそこにいる。
だからこそ、13年歳を取った一条刑事の目線を通して味わうストーリーに、読者は揺さぶられる。
それぞれがそれぞれの人生を歩んで、13年後の今、彼らがどう変わって(変わらないで)いるかを知るだけでも嬉しくなる。
随所でよみがえる本編ストーリーの各シーンは、涙が出るほど懐かしい。
そして、彼らが抱える期待や失望、それでも一縷の望みを捨てきれない思い ―― 五代に現れて欲しい、でももう五代を闘わせたくない、でも会いたいという葛藤は、まさにこの13年間の間に、ファンが味わってきた心情そのものだ。
そんな、ファンとほぼ同じ一条刑事の目線で物語は進められていくのだが、同時に(ネタバレになるので詳細は伏せるが)ある人物を通して、読者は当時五代がどんな苦悩を抱え、苦しみ、生きてきたかを追体験させられる。
13年前に「ヒーローとは何か?」という製作陣が投げかけた問いは、歳を経てさらに深く、重いものとなって読者に再び投げかけられる。
おそらく、最後の一行を読み終えた後に出てくるのはため息だけだ。
いろんな意味で。
- 作品名
- GODAI 2013
- 登録日時
- 2013/07/04(木) 20:51
- 分類
- Admiration Odagiri